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2015年12月16日

【メディア掲載】亜鉛ニッケルめっき 航空機分野に的

航空機分野に的

化学工業日報 2015/12/16 5面

2015年12月16日発行の化学工業日報の5面に弊社の航空機業界向け製品および、その評価(米国防衛省による表彰、各航空機メーカーの認定など)に関する記事が掲載されました


亜鉛ニッケルメッキシステム
航空機分野に的
ディップソール カドミウム代替

金属表面処理剤メーカーのディップソール(東京都中央区、五十嵐幸子社長)は、環境対応型メッキ薬品で航空機分野に攻勢をかける。カドミウムメッキの代替として亜鉛ニッケルメッキシステムを開発した。米国で航空機ランディングギアの防錆処理に採用されているが、このほど米国防衛省の環境評価事業で優れた環境技術として表彰された。これを弾みとして、欧米をはじめ、日本、航空機の国産化を目指す中国で同メッキシステムの提案を加速させる。同時にコバルトフリー化への対応も進める。

金属防錆処理で一般的な亜鉛メッキに比べてカドミウムメッキは塩分に対し高い耐食性を有しており、被膜密着性にも優れている。航空機部品や船舶部品などの重要部品に利用されているが、人体や環境への悪影響が懸念されている。

同社はカドミウムメッキの代替として、高張力鋼向けに亜鉛ニッケルメッキシステム「LHE IZ C-17プラス」を開発した。前処理、金属材料を脆化させる水素が抜けやすい被膜を形成するメッキ処理、六価クロムフリーの後処理薬品を一貫で提案している。2012年に米国空軍機を皮切りに、13年にはボーイング、一部エアバスから航空機ランディングギアの防錆処理として、官民両市場で認定を取得している。カナダ、米国のボーイング系部品メーカー13社に同システムを供給している。このほど、米国防衛相が実施している環境評価事業「ESTCP」において、環境に優しく高性能なカドミウム代替の表面処理技術として同システムが「2015 Project of the Year Award for Weapons Systems and Platforms」の受賞者に名を連ねた。

同社は今回の受賞を弾みとして、米国をはじめ日本や中国への展開も図る。欧州での営業活動に乗り出し、早ければ来年にもエアバス系列メーカーにおける採用を見込んでいる。日本でも複数社が採用を検討している。

さらに、環境規制の厳格化に備えてコバルトフリー化も進めている。主力の自動車分野向けに続く収益基盤として、航空機分野の開拓を急ぐ。


出典
発行日:2015年12月16日
新聞名:化学工業日報 5面
タイトル:亜鉛ニッケルメッキシステム 航空機分野に的 ~ディップソール カドミウム代替~
発行:株式会社化学工業日報社